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開設20周年、安心と信頼の鍼灸院
世田谷区祖師谷大蔵下車 徒歩2分

鍼灸の治効理論と適応症

鍼灸の治効理論

現代医学的には次ぎのように考えられています。

  • 血液循環が良くなり筋の緊張がやわらぎ、皮膚温が上昇。
  • 脳内モルヒネ様鎮通物質が分泌されることで痛みの緩和。
  • 消化器・呼吸器・泌尿器などの器官のバランスを調整。
  • ホルモンや自律神経の乱れを調整。
  • 白血球等が増加して免疫力が高まるなど生体防御機構の強化。

一方、東洋医学ではどうでしょうか。紀元前250年ごろに書かれた鍼灸の古典である『黄帝内経』には次ぎのように記載されています。

「微鍼を以て、その経脈を通じ、その気血を調え、その逆順出入の会を営す」

邪気を取り去り、生気を補うことでからだ全体の歪み、バランスを調えて自然治癒力を発揚せしめ、快方に導きます。とても抽象的ですが、気血の滞りが病を生じると考えますので、その滞りをを解消し、人間が本来もっている自然治癒力を いかに高めるかが重要であるわけです。とりわけ鍼灸はその最も効果的な解決方法の一つといえます。

東洋医学では本来、現代医学のように○○病の治療という考えはありません。個々人の体質(タイプ)に合わせて、気血の流れを調整することで自然治癒力を引き出します。それゆえ、急性病・感染症・重篤な疾患以外であれば効果が期待できます。

鍼灸を受けられる方は、日本では肩こり・腰痛をはじめとする運動器疾患や痛みの疾患が上位を占めますが、米国ではストレスに依る疾患・アルコールや薬物依存症・胃腸疾患・ 婦人科疾患などの症状で受けられる方が多いようです。また、中国に於いては、脳血管障害の後遺症や難治性の疾患に対して積極的に鍼灸が行われています。

鍼灸も医学である以上、技術・知識・経験が大切です。そして、その可能性と限界もあります。よって、症状によっては、きちんと医療機関での精査や早く治療効果が期待できると判断されれば各専門の医療機関を勧めるようにしております。

「効くか、効かないか」は重要な問題ですが、1、2回の施術では効果の期待できないものもあります。病態の性質もありますし、生活スタイルの問題もあります。「一緒に治していく」という姿勢で取り組んでおります。

鍼灸の適応症

WHO(世界保健機構)では鍼療法の効果について臨床試験から4つのカテゴリーに分類しています。

レベル1:疾病、症状または体調に対する効果的な鍼療法として以下のものを適応症としています。

放射線療法および化学療法に対する有害反応、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)、胆汁疝痛、うつ症状、月経困難症、上腹部痛、急性の腹部痛(消化性潰瘍、急性および慢性胃炎、および胃痙攣)、顔面痛、頭痛、高血圧、低血圧、膝の痛み、腰痛、骨盤位(逆子)、吐き気、嘔吐、首の痛み、歯科における痛み、肩の関節炎、術後の痛み、腎疝痛、関節リウマチ、坐骨神経痛、捻挫、脳血管障害の後遺症 、テニス肘 など

レベル2:疾患、症状または体調に対して鍼治療の効果が示されていますが、エビデンスがまだ確立されていないものです。鍼灸の効果を薬理効果のように定量的に示すことは難しい側面があります。さらなる研究や臨床報告が期待されています。

腹痛(急性胃腸炎または胃腸痙攣)、アルコール依存症と解毒、ベル麻痺(顔面神経麻痺)、気管支ぜんそく、がんの痛み、急性増悪を伴う慢性胆嚢炎、胆石症、ストレス症候群、女性不妊症、顔面けいれん、 女性尿道症候群(頻尿、排尿後の不快感など)、線維筋痛症および筋膜炎、胃運動障害、痛風性関節炎、不眠症、男性性機能障害(ED)、メニエール病、神経痛、ヘルペス後疼痛、肥満、変形性関節症、月経前症候群、慢性前立腺炎、シェーグレン症候群、喉の痛み(扁桃炎を含む)、肩凝り、顎関節機能不全(TMD) など

但し、これらの中には、現代医学との併用が望ましいものもあります。

参考文献:「ACUPUNCTURE: REVIEW AND ANALYSIS OF REPORTS ON CONTROLLED CLINICAL TRIALS」(1996年)