反り腰による腰痛に対する鍼灸施術

反り腰(そりごし)とは

反り腰、または腰の強い弯曲は、腰椎が過度に前方に曲がった状態を指します。この状態は、腰部の筋肉や靭帯、ファシア(結合組織、筋膜)に負担をかけ、不自然なストレスを腰にかけることがあります。

反り腰になると、腰椎の間にある椎間板に圧力がかかり、これが腰痛の原因となることがあります。反り腰は姿勢の不安定性を引き起こし、筋肉の不均衡を促進することがあり、これも腰痛の原因となります。

毎日、朝起きると腰が痛い

仰向けで寝るのがつらい

慢性的に腰や背中が硬い

ぽっこりとお腹が出てきた

下肢が冷える など

反り腰と腰痛は密接に関連しており、一方の問題がもう一方を引き起こすことがあります。

良い姿勢の特徴とは

良い姿勢の特徴は、乳様突起ー肩峰ー大転子ー膝関節の前方ー外果の前方が一直線になる姿勢と言われています。

頭は直立で、顎は水平に保たれ、顔は前方を向いています。首は直立し、前に突き出したり後ろに引いたりせず、肩は下げられ、胸部は開かれています。肩甲骨は背中に引かれ(猫背、巻き肩ではなく)、背中の筋肉が働いている状態です。

脊椎は自然なS字カーブで、腰椎、胸椎、頚椎のカーブを維持し、バランスを保っています。。腰は中立の位置にあり、過度に前傾後傾していない状態です。肘と手首: 肘は身体に対して90度の角度で曲げられ、手首は中立の位置にあります。

膝と足首はつっぱったり、曲がったりせず、足は体重を均等に支えています。

反り腰(上図の右)は骨盤が前傾傾向にあり、横から見るとポッコリとお腹が出たような姿勢になります。後天的な反り腰には、習慣的な不良姿勢、運動不足、肥満、妊娠などの原因が考えられます。

腰椎すべり症や腰椎分離症が進行すると、椎間板の変形や神経の圧迫が生じ、これにより反り腰の症状が悪化することもあります。

反り腰と腰痛

腰痛の位置: 反り腰による腰痛は、通常、腰椎の下部(腰部)に位置します。痛みは腰の中心から広がることがあり、両側に放射線状に感じることもあります。

反り腰による腰痛はしばしば慢性的で、長期間にわたって続くことがあります。特に日常の活動や姿勢の悪化により、痛みが悪化することがあります。

反り腰の状態では、腰椎が前に弯曲しているため、腰部の筋肉や靭帯に余分な負担がかかります。これにより、特定の姿勢を維持することが難しく、特に長時間同じ姿勢を保つと痛みが増すことがあります。

反り腰の人が長時間座っていたり、立っていたり、重い物を持ち上げたりすると、腰痛が悪化することがあります。このような活動による痛みは、腰椎への負荷が増加するためです。

反り腰による腰痛だけでなく、脊椎の他の部分にも症状が現れることがあります。たとえば、腰部の痛みが坐骨神経痛を引き起こすことがあり、足に放射線状の痛みやしびれが生じることがあります。

反り腰の人は、朝起きたときに腰のこわばりを感じることがあります。長時間の休息中、腰部の筋肉が緊張し、朝のこわばりが起こることがあります。

反り腰に対する鍼灸

反り腰という姿勢の観点からは、腰部周囲の筋筋膜の緊張と弛緩のバランスを正常に戻すことが施術の一つの目的となります。

脊柱起立筋、腸腰筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋などの短縮、胸腰筋膜の重積などが施術部位となります。大腰筋は姿勢を決める大きな要因の一つです。長期にわたる大腰筋の短縮は、鼠径部に大きな影響を与え骨盤を前方へ押し下げてしまいます。同時に腹直筋の正常なトーンをゆるめてしまいます。

短縮した筋群をリリースすることで、起床時の腰の痛みが軽減されることはよく見られます。継続的な鍼灸による施術は、セルフケアとの相乗効果でQOLの改善が期待できると考えます。

こちらも参考にしてください「腰痛の鍼灸」

反り腰に対するセルフケア

普段から正しい姿勢を保つことが重要です。腰椎が過度に前に曲がるのを避け、脊椎の自然なカーブを維持するよう心がけましょう。

腰の周りの筋肉を強化することで、姿勢を改善し、腰痛を軽減できます。特に腹部筋肉と背中の筋肉を鍛えることが重要です。

日常的なストレッチやヨガ、ピラティスなどを取り入れて、筋肉の柔軟性を高めましょう。特に臀部やハムストリングのストレッチが役立ちます。

過度な体重は腰に余分な負担をかけることがあるため、健康な体重を維持することが大切です。

仰臥位は床と腰の間に隙間ができるため、横臥位で寝た方が楽な方が多いい傾向にあります。寝具が硬すぎたり、柔らかすぎるのも起床時の腰の状態に影響があるようです。起床時つらい方は寝具を見直してみることもお勧めします。