超音波装置(エコー)の画像を見て筋や靱帯、脂肪、骨、神経、血管、ファシアなどの軟部組織を識別できるようになるには少々訓練が必要ですが、分かるようになるとエコーを使用することでいろいろと発見があります。
触診による情報と比較すると微妙に食い違っていたり、圧痛や硬結の深さや部位を再確認することが可能です。
動的に観察することができるので、骨格筋の動きの変化で鍼の効果を評価することも可能となります。
【例】左腓腹筋部の緊張が強く、足関節の背屈動作で左右差があったケース
触診してみると赤丸の部分に硬結と圧痛があったので、この部分をエコーで観察しました。
短軸でエコーを見ると次のような画像になります。
矢印の部分が怪しい。だいたい体表から12mmのあたりの深さ、意外と浅い部位になります。鍼を刺入してみると、このあたりで抵抗感と得気が得られました。動きは次のような感じで見ることができます。
腓腹筋の滑走性がよくなり、足関節の背屈の可動域も広がっています。治療前、治療後を載せようと思いましたが、操作がうまくいかなかったので今回はイメージだけ載せておきます。